2009/05/19

Dark Night Of The Soul (Danger Mouse/Sparklehorse)


Danger MouseとMark Linkous(Sparklehorse)のコラボレーションアルバム、Dark Night of the Soulがリリースされたが発売はされない。一体どういうことかと言うと、$10でポスター&CDか、$50で写真集、CDとポスターという二通りのセットから選べるようになっていて、実はこのCD、空のCD−Rなのだ。
全く最近の音楽事情を知らない人にとっては、ちょっとショッキングなんじゃないかな?理由は至ってシンプルで、収録内容の著作権問題をクリアできず、EMIが発売を拒否したので、空のCD−Rを売る結果になったそう。音楽はどうせネットにアップされてるからダウンロードしてね、なんならそのCD−Rに焼いちゃって、という暗黙の了解。$50セットの本には、映画マルホランド・ドライブなどの作品で有名な、デヴィッド・リンチ監督による、100ページもの写真集がついていて、合計限定5000セットの全CD−Rには手書きで番号がふっているそうだ。参加アーティストも豪華:Frank Black (The Pixies) Wayne Coyne, Gruff Rhys, Jason Lytle (Grandaddy), Julian Casablancas (The Strokes), Black Francis, Iggy Pop, James Mercer (The Shins), Nina Persson (The Cardigans), Suzanne Vega, and Vic Chesnutt。

SXSWでアートイメージをコントロールした緻密なマーケティング、ディッド・リンチ監督、豪華参加アーティストだけでも話題性があるこの作品が最終的にメディア形態という、作品内容とは関係無いところで脚光を浴び、付加価値が加えられた状態でリリースされたのが個人的には少し残念。
でも、レーベルのいいなりにならないで、アルバムを空CD−Rでリリースするくらい信念を持って、そしてそのフットワークの軽い考え方はとても評価する。日本のアーティストも見習うべきポイントはそこだろうな。

nprでアルバムのフル試聴できます。
Dark Night of the Soul (オフィシャルサイト)

0 comments:

コメントを投稿